2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「最強伝説黒沢 4 (ビッグコミックス)」 福本伸行

三冊かけて黒沢の駄目っぷりを描いてきて、ついに「最強伝説」たるべく黒沢が戦い始める。 30代以上向けに「ホーリーランド」をこれから始めるのか?傍目にはかなり笑える。

「捕手論 (光文社新書)」 織田淳太郎

いろいろなキャッチャーと審判から話を聞いて、キャッチャーとは何か?という観点からまとめたもの。必然的にエピソードの羅列と少々の筆者の感想によって成り立つ。 「江夏の21球」をキャッチャーの側から見た「水沼四郎の21球」と、森祗晶の「悪人」っ…

「パソコンが野球を変える! (講談社現代新書)」 片山宗臣

スコアやモーションといった野球のデータをパソコンで扱えるようにした人のお話。 「コンピューター言語を発見し」とかツッコミたくなる所が無きにしもあらず。なんというか、文章から手塚一志臭がする。それなりに凄いことをやっているのかもしれないけれど…

「太陽の塔」 森見登美彦

「クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識 (講談社ノベルス)」みたく京都の地名がわんさか出てきて、主人公の下宿も4畳半である。この辺りは実際に知っていると更に楽しめるのかもしれない。私の守備範囲は、太陽の塔と民族博物館ぐらいである。 おそらく…

「知人バレ」というものをしてしまった。はてなを始めた時から、いずれそんなこともあるのかなぁ、とは思っていた。しかし、それがアンテナ経由というのもなんだかなぁ。頭隠してなんとやら。 このまま、とんずらしてしまいたい気分だけれど、当分は羞恥プレ…

「ブーンドックス」 アーロン・マッグルーダー

装丁で恐ろしく損をしているように思う。「ブッシュが最も恐れた小学生」って・・・。ゲームラボでの某精神科医の様に、アメリカにも萌えっぽい文法でマンガを描く人がいますよ、みたいな紹介の方が良い、と思うのだがどうだろう。「アホでまぬけなアメリカ…

「ササナキ (1) (角川コミックス・エース)」 ゴツボ×リュウジ

ツチノコといえば「ちびまる子ちゃん」で知ったのが最初かな。 キレンジャーではなく、デカイエローだと思う。

 BSアニメ夜話 「機動警察パトレイバー」

とりあえず、押井映画を見るにはこの手の本は必須ということで。 「パト1」と「サイカノ」の違いを考えてみると、小状況の中で学園祭前夜を何人もでやっているのか、それともそこには2人だけしかいないのか、という所だろう。楽しい場なのか、それとも恋愛…

はてなプロ野球’04 なんとなく日本シリーズまとめ

ナゴヤドームが満員になることは余り無いからなのか、応援がズレている。黄色ジャージの人達ってすごいのだなぁ・・・。 ボーク一つで試合が決まってしまうこともある。もう少し緊迫した試合だったら良かったのに。個人的には松坂と川上の投げあいを見てみた…

「ブラックジャックによろしく(10) (モーニング KC)」 佐藤秀峰

宅間守の事件が出てきた。現代社会においては、何事もデータを用いて証明していくしかない、と思う。それゆえ、その証明の仕方を評価できるスキルを身に付けることこそが重要だろう。実際には「科学的証明」ではない「証明」が氾濫している訳なのだが。 http…

「しおんの王(1) (アフタヌーンKC)」 かとりまさる 安藤慈朗

とりあえず、将棋マンガということで読んでみた。きちんと棋譜を作っている辺りは好感が持てた。解説もそれなりに面白いし。 どっかで見た絵だと思ったら、やっぱりである。声に出してみると、読みが似ている。 将棋以外の部分は、タイトルから始まって、最…

「百鬼夜行抄 (12) (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)」 今市子

この前読んだ「宗像教授伝奇考」の新シリーズに、「いたこ」は「市子」から来ている、という柳田國男の説が載っていて、偶然ってすごいなぁ、と思った次第。 律に祓う力がついてきたり、律と司の関係が変化してきたり。それなりに転機となる巻だった、と思う…

「マンガ学への挑戦―進化する批評地図 NTT出版ライブラリーレゾナント003」 夏目房之介

マンガは誰のものか?という問から、マンガに関わる全ての言説を見通そうとする試み。 問の答えは、作者と読者の二項対立を止揚したところにある筈である。本書はそれをモデル化して提示した所で終わっている。確かに、最後に出てくる図の中に、すべてのマン…

「ΑΩ(アルファ・オメガ)―超空想科学怪奇譚 (角川ホラー文庫)」 小林泰三

小林版「ウルトラマン」+「仮面ライダー」+「デビルマン」といった所。表紙に結構だまされた。もっとシリアスな作品だ、という先入観があったもので・・・。 「ガ」ってのは「シ」みたいなものだ、と思っていたら、きちんと意味があって驚いた。 どれだけグ…

http://health.nikkei.co.jp/news/top/topCh.cfm?id=20041018e002y30418 いよいよ、平均寿命の伸びがマイナスに転じるカウントダウンですかな。

「DIVE!!(2) スワンダイブ」「DIVE!!(3) SSスペシャル’99」「DIVE!!(4) コンクリートドラゴン」 森絵都

先が分かっていても読んでしまう。予定調和でも問題なし。 物語を駆動させているのは、各人がなぜ飛び込みをするのか、という理由探しである。少なくとも飛び込みから離れたい、という欲望はそこに無い。どう転んでも、アノミーに陥らない辺りに物語のカタル…

「DIVE!!(1) 前宙返り3回半抱え型」 森絵都

id:kaienさんの所で誉めていたから、読んでみた。古本屋では、この巻しか買えなかったが、読了後すぐさまbk1に続きを注文した。 内容は、非常にベタなスポ根ものである。登場時には凡庸な主人公が良き指導者とめぐりあい、その天賦の才を開花させていく。ラ…

「30 girl.com (アクションコミックス)」 岩崎つばさ 

日立の電気給湯器宣伝キャラ4コマ。設定を読まないと歳が分からない、というのは萌え絵の限界だよなあ。→「ふたりと5人」 1ページに1本というサイトでの表示形式とは違い、見開き2ページで4本という形式。それゆえ、少し読みづらかったりする。 これを…

「玩具修理者 (角川ホラー文庫)」 小林泰三

「玩具修理者」と「酔歩する男」の2編を収録。 「玩具」のCethulhvネタにはニヤリとさせられた。ただ、ホラーとしてはそれほど怖くはなかった。 「酔歩する男」は怖い(断言)。観測によって波動関数が収束する、というある意味、手垢にまみれたネタを使っ…

「こちら郵政省特配課 (ソノラマ文庫)」 小川一水

内部視点で官僚制について。 これを書いたことが「復活の日」に繋がっているのだな、ということは分かった。それなりに楽しめなくもない。レジオネラ感染によって起こる症状には、レジオネラ肺炎とポンティアック熱と2パターンがある。肺炎は免疫力が落ちて…

FESというものがありまして

神経経由で筋肉に刺激を送れないなら、代わりに機械で刺激を送って筋収縮を起こしてしまおう、という考え方である。 http://fes.med.tohoku.ac.jp/~fgtohru/fes/fes02.htmに詳しい。 これを何歩か推し進めると「GUNSLINGER GIRL 1 (電撃コミックス)」に出て…

「書を捨てよ、町へ出よう (角川文庫)」 寺山修司

「終わりなき日常」を生きるには、一点豪華主義であろう、ということで、なにも起こらないなら、賭博という偶然に身を委ねてみよう、といった話。 その程度では、どこまでいっても、「社会」の一部で「内在」だよなあ、と思ってしまう。所謂オタク産業に対し…

「マンガの深読み、大人読み」 夏目房之介

マンガの読み方と一口に言ってもイロイロなものがある。1部はその証明であり、すべて切り口が違っている。模写だったり、都市論だったり、視覚野の話だったりする訳である。 手塚治虫が戦前のマンガをきちんと継承している、という話は「comic新現実―大塚英…

「PLUTO 1 (1) 【豪華版】 ビッグコミックススペシャル」 浦沢直樹

久しぶりに手塚版を再読した。浦沢版と比べてみると、コマ数はたいして変わらないが、ネームは少ない。同じ話を演出するにあたって、これだけの情報量の差が生じるのはマンガ文法の成熟なのかなぁ。 フードをとったアトムの髪型がどうなるか楽しみである。

「刺星」 中野シズカ

マンガ表現という意味で、古屋兎丸の「エミちゃん」以来の衝撃を受けた。 ペンを輪郭を描くのに殆んど使わずにトーンを大量に使って、ペン以上の「描き込み」をしている。その手間を考えるだけでも凄いことである。ストーリーは、和・洋・中から現在・過去な…

「東京の優しい掟 (徳間文庫)」 佐藤大輔

もって周った引用だらけの会話を楽しめるかどうか、という所が問われる作品。私はそれなりに楽しめた。