2004-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「アマリアロード・ストーリー―復讐銃騎アンジェラ (ソノラマ文庫)」 小川一水

銃が主役のロードムービー。 物語そのものは非常にありきたりな復讐譚で、銃に関する情報もそれほど楽しめなかったとなると、つまらない、という結論に達する。

「おおきく振りかぶって (2)」 ひぐちアサ

野球をよく知っているなぁ、と読みながら感心することしきりであった。 とはいえ、バッターがコースや球種を読んでいても、それで打てるかというと実際はそうでもなくて、球種を読めるようになって絶不調に陥った、現日ハムの坪井の様な例もある。 この作品…

「こわしや我聞 2 (少年サンデーコミックス)」 藤木俊

実は、この作品の視点は國生さんのものだ、と気づいた。主人公は我聞ではなかったのである。修行シーン以外で我聞の内面は全く描写されていない。そういう見方をして来なかったから分からないのだけど、他の少年マンガにも、この様な例はあるのだろうか。 そ…

「小説探偵 GEDO (SFシリーズ Jコレクション)」 桐生祐狩

笹井一個の表紙に魅かれて買ってみた。 タイトル通りに、「現実」に住む主人公が「小説」の中に入り込んで探偵をする、という話。各々の小説の表紙がイラストとして入っているのは良い。 入る小説は、時代小説やミステリー、やおい、ファンタジーなどなど。…

「これが僕の回答である。1995‐2004」 押井守

「WEIRED」と「サイゾー」の連載、あと未公開のインタビューが収録されている。 「実体験」など必要ないと言っていた押井が、「身体性の獲得」と言い出す辺りは、本人も言うように年をとるということなのだろうか。 気になったことを一つ挙げておく。映画に…

「ロリータ℃の素敵な冒険」 大塚英志

「僕は天使の羽を踏まない」には何の思い入れも無いが、「PSYCHO CUBE」はリアルタイムで読んでいたもので懐かしい。 あとがきなどから考えるに、最初の主題がコピーキャットの話で、後から加わったのが疾走(失踪)なのだろうか? しかし、誘拐されたまま舞…

「波のうえの魔術師」 石田衣良 

本書では、相場の波を感じてどうこうとなっているが、そんなものに身を任せていいのか、という疑念しか湧かなかった。 普通の取引や「秋のディール」などではなく、「変額保険」をやってなんぼだろう、と思う。 といったところで、主人公が「秋のディール」…

「悪童日記 (ハヤカワepi文庫)」 アゴタ・クリストフ

訳文の「〜じゃろ」が気にかかった。 第二次大戦下のハンガリーに双子が育ち、戦後そこから逃げ出すという話。3部作の第一作らしい。 苦痛や空腹に耐える訓練を双子がする下りでは、「もっともっと 心を固く冷たく強くすること」というどこかで聞いた科白が…

「ひとりで生きるモン! (Charaコミックス)」 西炯子

小学館のしおりで連載している4コマが、なにゆえ徳間書店から単行本になったのか気になる所。 文豪ナイスプレイや森川さんに見られる、身も蓋も無いツッコミが笑える。 ベストは、にゃんこそば。ひたすら服の中に猫を詰め込む、というだけの話。

「消え去りしもの MISSING LINK」 岡野玲子

人と類人猿の間のmissing linkが魔術師だったとしたら、という仮定のもとに書かれたファンタジー。ということを、あとがきで書かれるまで全く分からなかった。 これを「ファンシィダンス」と並行して書いていたとは驚きである。

「果しなき流れの果に (ハルキ文庫)」 小松左京

アイディアは先日読んだ「時間的無限大 (ハヤカワ文庫SF)」と似ている。果てしなき流れ(=時間の流れ)の果てには何がいるのでしょう、という話。バクスターの方がscienceしていたが、書かれた年代が20年以上違うわけだから、むしろ小松左京の慧眼を誉める…

「4TEEN」 石田衣良

スピリッツでのマンガ版が面白かったので読んでみた。日本版"The Body"と考えれば良いかと。 40過ぎのオッサンが書いているというのに、今の自分との感覚差みたいなものを感じてしまって、年食ったなあ、という気にさせられた。 まぁ、都会に住んでた訳でも…

「復活の地 2 (ハヤカワ文庫 JA)」 小川一水

主人公が超人路線をひた走るわけでなく、いろいろな謎も解き明かされていく2巻。 3巻でこの星の政体がどうなっていくのか、という辺りに興味が湧く。この巻では、いろいろな政治の形を並列に書いてあるわけで、文化人類学っぽく風土にあった政治を採用する…

十日あまりの旅行より帰宅。 月並みだが、礼文は良かった。 あと、釧路で食べた海鮮丼も旨かった。