「DIVE!!(2) スワンダイブ」「DIVE!!(3) SSスペシャル’99」「DIVE!!(4) コンクリートドラゴン」 森絵都

先が分かっていても読んでしまう。予定調和でも問題なし。
物語を駆動させているのは、各人がなぜ飛び込みをするのか、という理由探しである。少なくとも飛び込みから離れたい、という欲望はそこに無い。どう転んでも、アノミーに陥らない辺りに物語のカタルシスがあるのだろう。
ストーリーは各人がその目標とする所に近づいて終わっている。この先のアテネ編を書こうとするなら、「プラネテス」みたく、自ら選んだ道は険しすぎて1人で歩むことはできない、ということになるのかもしれない。