Fate/Zero Vol,2 -王たちの狂宴-

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余の決断、余に付き従った臣下たちの生き様の果てに辿り着いた結末であるならば、その滅びは必定だ。悼みもしよう。涙も流そう。だが決して悔やみはしない。

 『stay/night』と少し比較してみる。
 私の中で一番の差だと思うのは、サーバントの夢を見るマスターというパートが少ないことである。『stay/night』では、サーバントとマスターの共通性について、その多くをトラウマに負っていた。そして、トラウマを共有することで、一定のカタルシスが得られるという極めて「心理学的」な構図になっていたと思う。
 この構図については、似た例として『ローゼンメイデン』なんかがある。おそらく、その始まりは「人類補完計画」辺りにさかのぼれるのではないかと思うが、あまり根拠はない。
 『zero』ではトラウマ描写は後退し、むしろ各人の矜持と劣等感という要素が前面に出てきている。その意地の張り合いがこれからどう展開するか楽しみ。