ニッポンのマンガ (アエラムック―AERA COMIC)

ニッポンのマンガ (アエラムック―AERA COMIC)

手塚治虫文化賞の10周年記念ムック。
特集の切り口も、出てくるマンガ家もすべてがツボだった。何、この私のために作られたとしか思えないラインアップは。
http://opendoors.asahi.com/data/detail/7678.shtml
付箋を貼りまくりながら読んだうちで、いくつかメモ。

(萩尾 望都)ではなぜ、人間は物語に魅かれるのか。なぜ物語を求めるんでしょう。生きてると、矛盾したことがいろいろと起こる。「どうして生きてるの」とか、「どうして友達とのコミュニケーションが通じないの」「どうして親に分かってもらえないの」ということが、日常的にある。そこに正しい答えはない。でも、物語の中ではさまざまなことが一応、整って見えてくる。答えがあるわけじゃないんだけど、道筋は分かる。
p45

(長嶋 有)マンガの場合、コマのこと、テクニックのこと、語られるストーリーや世界全体のこととか、いろんなことが複合的にある。キログラム、センチメートル、ヘクトパスカルというように、小説の批評以上に、単位が多い気がする。
p151