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「ファウスト」Vol.2
- 「少女漫畫家」
「ハッピーエンド」の写真を見る限りジョージ朝倉は女性である。
黒田硫黄が「大日本天狗党絵詞」(4)でやってたのと同じ様なこと。
こっから大塚英志の私小説論とかに繋がるのだろうか?
- 「F先生のポケット」
ひらがなが読み難い。
昔は秘密道具があればどうするか、なんてことを布団の中で妄想したものあった。
個人的には暗記パンが一番欲しかったというか今でも欲しい。
- 「ECCO」
「NHKにようこそ!」そのまんまかと思いきや、最後にちょっと反転させていた。
ECCOの物語ではなく、ソフィアの物語を選ぶわけである。
それが単なる反ECCOではなくオルタナティブな「物語」であると示さなければ、
後にある2つの「人生相談」において、この小説は「ソープに行け!」という言葉で吹っ飛ばされてしまうわけなのだが。
- 「人生・相談」
「試作品神話」と同じことをやっていて、佐藤友哉に大塚英志が与えた影響は大きかったんだなあとか言ってみる。
そもそも作家に物を尋ねるのが間違いだ。
というようなことを筒井康隆がエッセーで言っていた。
全くその通りだと思う。
- 「Hな人々」
先の読めるショートショート程つまらないものは無い。
- 「コールド・スナップ」
確かに、ペーパーバックっぽいかすれた印刷になっている。
内容は---よくわからん。
- 「メタリアル・フィクションの誕生」
前提となっている「九十九十九」と「EVER17」はそのうち読んでみよう。
- 「成功学キャラ教授」
清涼院流水の文章はこれが初見なのであるが、これって一体何なのだ。
イラストの使い方は、ファウストの中で一番イラストーリーしていると思った。
- 「遊星からの物体sex」
「不条理日記」的楽しみ。
Jコレクションからの単行本は、3月発売が決まった様で、1300円。
マンガとしては、間違いなく高い。
- 「黒色のポカリスエット」
灰色と赤色では、肉のカタマリである絶望だったのが、ついに次はそこから脱却するのか?
という前フリなのだろう。
で、ふり出し戻るかどうかは今号のアンケート次第だと。
「弱いって繰り返しやがってよおお!」の下りは前号の見開きとオーバーラップして笑えた。
犯人は大江公彦と見た。
こういう「GOTH」っぽいというか境界例を大量生産な語り口は読んでて心地よい。
- 「Limbo」
昔、主人公の髪が後退してなかったころ、一度女と出会っていて、その時女はK1とつきあっていた。
でそのことを小説に書いた。
もう一度会ったときにも、同じ女の話を聞いて、最後の会話は小説の中でだけで行った。
一度読んだだけでは、時系列が飛びまくりで意味不明。
石波修高を見習え!