土星マンション 1 (IKKI COMIX)

土星マンション 1 (IKKI COMIX)

  • 背景 

IKKI』で連載中。

  • あらすじ 

地上から35000mの成層圏プラットフォームで窓拭きをしている主人公の日常。

  • 読み 

 私の考えるSFの要素の一つに、視野の拡大、もしくは縮小がある。どういうことかというと、「Powers Of Ten」のようなものである。
 そういう見方をするなら、この物語はあくまで「×1」で進んでいく。同じように地味な仕事をしながらも、外に行ってから内に戻った『プラネテス』との決定的な差である。
 だからつまらないかというとそんなことはなくて、むしろこの人らしいこまごました日常描写が素敵に見えるのだ*1。『IKKI』よりも、同人誌で出していた頃のマンガの方が良いのではないかと思っていたが、ようやく本領発揮である。

  • メモ

上で書いたことの唯一の例外。主人公と読者の同一化技法で、地上へそのまま落ちてしまいそうな感じを出している。

*1:ガジェット補正を多分に受けている