http://d.hatena.ne.jp/youkiti/20060927#p6
の続き。
前回は尻切れトンボで終わっていたので、改めてまとめておく。

1.普通の状態で、歯は描かれない。
2.描かれる場合には二通りの方向性がある。
 2.1笑い
 2.2緊張感

もう少し例証する。
世界の終わりの魔法使いⅡ』から。
(p20)

これは「ニヒヒ」という科白にも表れるように、笑いの方向。
(p34)

これでも同じような歯が描かれているが、前の絵と違って緊迫した印象を受ける。釣り目と顔のトーン、そしてコマの幅が狭くなっていることがその理由である。実際、これは魔法使いが反転しかけていることを表す描写である。
では、反転しきるとどうなるか。(p167)

一目瞭然。歯を見せるのである。
続いて『ローゼンメイデン』の7巻から。(p99)

背景は黒いが、漫符の使用とも相まって翠星石の「ツン」な雰囲気がうかがえる。
次に、緊張している場面。(p23,24)


歯を見せるだけでホラーになる。

  • 最後に

歯を見せることの意味について少し。
笑いについては、日常でもよく経験することだから説明するまでもないだろう。
では、緊張感はどうしてか。

「口が小さい」=「攻撃性が少ない」
http://d.hatena.ne.jp/otokinoki/20050317

これで説明がつく。つまり、「口を開けて歯を見せる」=「攻撃性」ということである。