『ライチ☆光クラブ (f×COMICS)』

『π』でどうしようもない所に行ってしまったと思っていたら、こちらはよくできている。一見すれば、美を追い求める少年たちよりも、ロボットの方が「人間」らしいというだけの話にも見えるが、それを支えるヴィジュアルが素晴らしいのである。あとがきから推察するに、作者が趣味を全開にして突っ走ったことが、この凄惨でありつつも美しい肉体表現を支えているのだろう。
読んでいる間、ライチの一人称が『私は真吾』で、カノンのビジュアルも楳図っぽいと思っていたら当たりだったのが、なんとなくうれしかったりもした。