「プランク・ゼロ (ハヤカワ文庫 SF―ジーリー・クロニクル (1427))」 スティーヴン・バクスター

久方ぶりにハードSFを読んだ気がする。
「フラックス」と「虚空のリング」をすっ飛ばしてこれを読んだが、単体で読んでも一応話が通じるようにはなっている。
読んでいて思ったのだが、ジーリーのテクノロジーを人類が得ていく過程は、昔話にある怪異を退治して宝を得るという話と相似形である。
そういう形*1で物語としての骨組みを確保して、更にアルクビエール効果とかプランク・ゼロといった、魅力的なガジェットを大量に投入していることが、この人の面白さの一面だろう。
レーテーズってlethesなのか?

*1:ここでは力となるものが知恵と勇気であることもポイント。