「復活の地〈3〉 (ハヤカワ文庫JA)」 小川一水

完結編。上手いこと纏め上げたと思う。エンターテイメントとして単体で読むなら、誉めて終わる所である。
しかし、ここは何たる偶然か、発売と期を一にして起こってしまった新潟の地震を思い起こさずにはいられない。
果たしてこの作品は「現実」に対して影響を与えることは出来るのか、という問いに対しては、そもそもそのことを一番に指向している訳ではない、と答えることが出来るだろう。
現実の復興がこの作品の様に上手く行って欲しい、と願う。