マルドゥック・スクランブル」(1)〜(3) 作:沖方丁 isbn:4150307210 isbn:4150307261 isbn:415030730x
ある意味ご多分に漏れず、他の作品は未読の作家。
フリガナを使った洒落はそれなりに面白かった。おそらく作者は英語の小説をよく読んでいるのだろう。
カジノのシーンは巷で言われている通りよく出来ている。
参考文献に雀鬼が入っているのがなんとも言えないけど。
徹夜で麻雀を打っているときにいつも思うのが、まともな認知機能を維持することの難しさであって、それが出来れば苦労しないよなあと思う。
議論パートは、「獣たちの夜」には敵わないし、ありがちすぎるトラウマにも正直閉口してしまう。
個人的な結論としては、ギャンブル小説としては一流。他の部分はそこそこ。
特に皮膚と認知の関係については、これから書かれるという未来編に期待する。