鈴木先生 2 (アクションコミックス)

鈴木先生 2 (アクションコミックス)

オレは違う!
地味で暗くて 誰も気づいてない だろうけど オレだけは彼女の良さに 気づいてる!
そんなふうにカンチガイした男がね… 実はクサるほどたくさん …キモチ悪くコッソリと 彼女をヒソカに想ってんのよ
あなたもー そんな中の一人に 過ぎないワケ!

  • 背景 

 平成18年度文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品、『このマンガを読め!2007』第6位、『このマンガがすごい!』2007・オトコ版第4位とそれなりにヒット?している『鈴木先生』の2巻。もうすぐ短編集も出るらしい。

  • あらすじ

 今日も鈴木先生の苦悩は続く。

  • 読み

 おそらくこのマンガのキーワードは「過剰」
 副題が英語ではなく、ロシア語になっているのが過剰。
 解説にもあるとおり、輪郭線や影など顔の描き込みが過剰。
 生徒に嫌われた山崎先生や鈴木先生を弁護する中村などの感情表出が過剰。
 鈴木先生の小川の裸体に対する妄想が過剰。
 そして、なによりカバー袖の作者略歴が過剰。
 いまどき、「27歳時の商業誌デビュー後、数作の短編を発表するも、力尽き再び数年間沈黙、その間に、ドストエフスキー川端康成などの作品の魅力に気付くと共に、かつね熱中した小説作品と出会い直す*1」なんて略歴に書く人はなかなかいないと思う。その雰囲気は公式サイトからもうかがえるだろう*2
 こういった過剰さが時代はずれであったとしても、それゆえに『鈴木先生』は面白い。

*1:まだまだ続く

*2:一番はhttp://www.oxna.net/nenpu.html