「ワン・ゼロ (1) (小学館文庫)」〜(3) 佐藤史生

コンピューターによる「神狩り」であるとか、(ディーバ)ダーサの関係であるとか、日本SFのいいとこ取りな作品である。
その上で、この作品がオウムと共通するものを持ってしまうのは、「私とハルマゲドン (ちくま文庫)」にもある様に、「おたく」の中核思想として存在したSFをオウム信者も共有していた、ということの証だろう。
一つ間違いを指摘しておくと、「1984年 (ハヤカワ文庫 NV 8)」は、頭の中での妄想こそが唯一残された自由だ、という話だった気がする。