「グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)」 飛浩隆

2003年のSF大賞を完結していないから、という理由で逃した*1のは伊達ではない面白さ。
ゲストが来なくなった仮想リゾート。1000年もの間、放置されていたAI達は幸せに暮らしていた。そこに<蜘蛛>が襲いかかる。果たして<蜘蛛>の目的は?AI達はどうなってしまうのか?といったストーリー。
それなりにサプライズというか、謎解きの楽しみもあるのだが、なんといっても圧巻なのは五感を刺激するその描写。S-Fマガジン掲載の短編群<「象られた力」<「グラン・ヴァカンス」と順調にレベルアップしていると思う。
次は今月発売のマガジンだな。