「しろいくも (IKKI COMICS)」 岩岡ヒサエ

なんとなくジャケ買い→大当り。
少し調べてみると、音子という別名義で同人活動をしている人らしい。あと、イキマンだけでなく、2004年夏の四季賞にも佳作で入っている。
絵は丸っこくデフォルメされていて、中々可愛らしい。
内容に関しては、とかく魅せ方の上手い人だと思う。
「たまごの水」なんて、子供の頃の夏の思い出を回想する、というだけの非常にありがちな話なのに、読むと鮮烈な夏のイメージが浮かんで来て、読後感さわやかである。
それから、現代を描く場合に、「面白いこと」の閾値を下げると、どんな日常でも幸せだよね、というメッセージが共通して読み取れる。内在系?
最後に、きぐるみを被るならクマというのはアーヴィング以来の伝統なのだろうか。