順列都市」(上)(下) 作:グレッグ・イーガン isbn:4150112894 isbn:4150112908
2部構成であり、前半は無限に計算を続ける「塵理論」について。後半は、それによって生み出された「順列都市」の中での出来事について。
塵理論」に関しては、正直狐につままれた感アリアリであって、また今度、再読してみようと思う。
順列都市の内部で無限に続く人生というイメージから、生まれて初めて、解脱したくなる気持ちが分かったような気になった。

「七千歳になって、どんな気分?」
「いろいろですね」
「いろいろ?」
「わたしがどう感じたいかによって」

なんて会話は、「しあわせの理由」にも通じるのかもしれないけれど、グロテスクだと思う。
いずれにせよ、すばらしい「SF」小説である。