第六大陸」作:小川一水 ハヤカワ文庫JA
技術としては、全くの荒唐無稽ではない、要はヘリウム3での核融合発電が可能になるまでの期間に、どう儲けを出していくか、それが月開発の問題なわけだ。
つうか、希望的観測でも日本人による月開発なんてむりだろうなと思わせる出来事だらけで、そのギャップを悲しみつつ読まざるを得なかった。
よく調べていると思うし、人物造形もその辺のラノベよりははるかにましだし、SFとしては、良作である。
作中に出てくるデブリの処理法は、なるほどなあと唸らされるものなのであるが、これってデブリ課の存在を否定してはいないかな。
ちなみに、スチールウールのおばけで、燃やしてしまうというもの。