叙述トリックにまんまと乗せられた。ライアンの使い方が絶妙である。 トリックには５章の冒頭で気づいたのだが、それ以降も気づかない主人公視点の描写が少々くどいようにも感じた。「エンディミオンの覚醒〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)」のようなくどさ、といえ…

ケーブルテレビで最近見て、どはまりしているもので…。 私は基本的にストーリーをメインにアニメを見ているが、ロゼッタのディアボロのシーンは強烈に印象に残っている。この動きがすごい、と言える様な作画って、なかなかないものである。

炉で英吉利。 この作品を読んでいると、森薫の背景に対するこだわりが際立っていることがよく分かる。フリルはこちらの方が段違いに多い訳で、媒体と作者の嗜好の違いだろう。

昨年この方の講演会*1を聞きに行って以来、気になっていた作品。 よくよく調べていることは伝わってくるし、「小説」の部分でも私が読んだ範囲で作者のベストだと思ったのだが、売れない理由が分かった。この作品は日常的に小説を読む人向けに書かれている。…

狼に育てられた少年と盗賊にさらわれた少女が旅をする。最後には少女が自分を取り戻すことで別れてしまう。 網野史観については余り知らないけれど、屋敷に住むお姫様と行者では住む世界が違っていた、ということだろう。だからこそ、二人が会うには鏡子が「…

精液によって力を得る魔女がひでおる話。 阿素湖になりませんように、という枠外コメントがあったが、こちらの方がおとなし目。 そういう意味でもあとがきにあるように、「アレ*1」である。 発売日：2000/00、となってしまうのはアマゾンにデータがない所為…

ストーリーは古典を換骨奪胎して、作者なりの味付けをしたもの。姫が打出の小づちを隠していて、一寸法師を大きくしない話や、ピカレスクロマンな安寿と厨子王など。 絵には絵巻物などからの引用が見受けられる。 シンプルな演出ながら、独自の世界がそこに…

結局の所、深海のどこに鉄の平面があるのか良く分からなかった。 小川一水名義の作品はこれで全部読んだことになるのだが、この次の「メデューシン」でクラスチェンジした、というか「第二期に入った」のだと思う。 「小説」の部分が上手くなったことと、情…

ドラえもんのパロディー+α。 野球に例えると、インハイストレートのホームランボール、ただし落合専用みたいなっ。といった感じ。正直キツかった。